タイのタクシン首相、とうとう退任表明

とうとうタイのタクシン首相が退任表明した。しかしこれで混乱は本当に収まるのだろうか?

 今日の毎日新聞の国際面によれば、4日午後、プミポン国王への謁見の後、退任を表明した。2日の総選挙で与党は投票率57%を獲得し、3日にタクシン首相は続投を表明したところだった。しかし、首都バンコクでは「白票」が与党票を上回ったこと、選挙をボイコットした野党3党があくまで対立解消のためには首相辞任が先との考えを示していること、市民団体も「首相が辞任するなら反首相デモを停止する」との首相宛書簡を提出したこと、そして何より6月の国王即位60周年まで混乱が影響を及ぼしてはならないこと、といったことから決断したと思われる。

 国王への謁見後に表明したことから、国王の意向が強く働いたのではないか、との報道もあり、結局、国王によって解決した事に、タイの民主主義の限界を指摘しているものもあるが、僕なんかは、立憲君主制なんだからそれでもいいんじゃないの、と思ってしまう。無論、これを国王の政治介入と見ればよくないと思うが、これは仲裁と見れるからだ。農村部ではタクシン支持が大きく、都市では野党支持が大きい。これでは農村と都市の対立にもなりうる。国王の介入によってそれが未然に防がれるならば、これはこれで良かったのではないか、せっかく(?)立憲君主制なんだし、と思うのだ。

 僕は民主主義が必ずしも最高の制度とは思わない、むろん、完全な民主政治が行われるというならばぞれは最高の制度だろうけど、それは夢のまた夢だ。この前感想を書いた『スイス探訪』にあるようなスイス式直接民主制なんかは理想に近いが、それも条件的に採用できる国家は稀有だろう。政治にとって大切なのは、国民の安全と自由が保障されることではないか。それが保障されるのならば、国家の制度なんて関係ないように思う。いや、もちろん住みたい、所属したいと思うのは最高の君主国家(あるとして)よりも、最低な民主国家(あるとして)だけどね。ただ君主体制だからという理由だけで、その国は間違っている、劣っている、遅れているとは思わないだけだ。

 話をタイに戻すと、ただこれで混乱が本当におさまるか、というと疑問だ。この前の選挙をナシにすることはできないから、国会はオール与党状態で、タクシン首相が退任しても後継者は首相の側近になることは確実だ。与党と野党の対立が完全に解消されるとは思われない。農村部と都市部のギャップも気になる。はたしてこれからどうなるのか?

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