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zoom RSS 佐藤賢一『英仏百年戦争』集英社新書

<<   作成日時 : 2006/04/27 00:55   >>

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 1339年〜1453年、イギリスとフランスの間に、中世ヨーロッパに名高き「百年戦争」が起きた。ジャンヌ・ダルクの活躍したアレである。

 世界史をとったものならば、必ず習う百年戦争であるが、一部分しか分らないことが多い。

 やっぱり一番知られているのはジャンヌ・ダルクだろうけど、彼女が活躍したのはわずか2年足らずのことにすぎない。後の98年はどんな戦争だったのだ?

 世界史を学んでいれば、当初はエドワード黒太子の活躍でイギリスが優勢だったのも知っているかもしれない。black prince 黒太子、かっこいい響きだ。しかし彼が活躍したのも30年ぐらい。あとの68年は?

 百年戦争といっても百年ずっと戦争してたわけではなく、何回も休戦協定を結びながら続いたのだから、もう少し減るだろうけど、それにしても知らない部分が多すぎる。そうした部分をこの本はしっかり埋めてくれる。

 しかも、小説家が新書を書いた時の長所が目立つ著作だ。つまり、研究者の本は中身は立派でも読みにくいものが多い。自分の意見をとうとうと述べることが目的であり、読者の読みやすさなんて気にしてないものが多いからだ。概説書程度なら、そんなに深い知識も別にいらないのだし、読者の気分が分っている小説家の方がよっぽど読みやすく、分りやすい。この点、オススメな本なのである。小説じゃないけど、小説気分で読めるよ。

 また、なぜ百年戦争が起きたか、という部分も前史として百年遡ってしっかり説明してくれてるし、結局百年戦争とは何だったのか、その後どうなったのか、という部分も後史として、しっかりフォローしてくれている。高校の世界史選択生にとっては、イギリスのノルマン朝の成立から、バラ戦争までの流れが分るようになっている点でもオススメだ。

 シェークスピアファンにとっても「ヘンリー5世」が出てくるのでオススメだし、何より、佐藤賢一ファンにとって、『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』とか、『傭兵ピエール』とかの時代背景が分るのだからオススメである。

 フランスの西半分がイギリスだった時代がある。それどころか、フランスとイギリスが合体しそうになったことがある。平均的なイギリス人は百年戦争に勝ったと思っている。この辺にへーと思った人は是非どうぞ。

 今日、宮城谷昌光の『香乱記』(三)(四)後半買ってきた。次こそは、これの感想書きたい。

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