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zoom RSS フランス、CPE撤回

<<   作成日時 : 2006/04/11 21:39   >>

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 とうとうドビルパン首相もあきらめた。

 CPEとは、昨秋に移民系若者らが失業率などへの不満から起こした暴動を受けて、1月16日に公表した「初期雇用契約」の事だ。26才以下の若者全体を対象に、「2年間の試用期間中は理由なしに解雇できる」としたものだった。

 これに対して、2月7日からフランス各地で学制や労組によるデモが始まる。3月7日にはデモは約40万人規模となり、約半数の大学が学制によって選挙される異常事態となった。
 上院下院が採択したことを受けて、デモは暴徒化、28日のゼネストでは300万人が抗議活動を行うなどさらに活動は広がった。
 4月2日、法案が公布されたが、大統領が「(法案の)修正まで適用しない」といった事を、サルコジ内相が「CPE凍結」と解釈して提示し、労組・学生との初めての対話につながった。
 4日には2度目のゼネストが行われ、暴徒化により634人が逮捕されるという事態にまで及び、10日とうとう撤回が表明された、というのがここまでの流れである。

 学生・労組のねらいはとにかく法案の撤回だったわけで、とりあえず勝利といって間違いないだろう。
 しかし、暴動まで起こした彼らの行動が、法案の撤回につながったと言うことは、評価に値するのかどうか分からない。暴徒化した民衆は、あちこちに被害を及ぼしているし、代議制民主主義を否定したものとも言える。 自分達が選挙で選んだ議員が決めた法案を、民衆が暴力を振るって撤回させる。見ようによっては、これほど危険なこともない。
 しかし、一方で選ばれた議員が国民の意思を本当に反映しているかどうか、というとこれも疑問だし、ならば暴徒化は許されないにしても、国民の意思を明確に行動で示すことが、本当の民主主義につながるとも思える。
 ここは微妙なところだ。
 ましてや今回の場合、ドビルパンがこの法案に固執しているのは、来年の大統領選挙をにらんで、という見方もある。自身の政治的目的のために若者の不安をかきたてるのならば、代議制民主主義もくそもないだろう。

 さて、CPE撤回と言っても実はまだ若者達は安心はできない。
 ドビルパンは、CPEを新法に置き換える、と言っている。
 その新法とは対象を、「大学や高校などを卒業していないため就職資格がない若者に絞る」というもので、今回の抗議活動の主役だった大学生を外している。つまり、うるさいやつを外す格好で、CPEに似た法案を押し付ける可能性もあるのだ。これでは結局今回の撤回も、一番弱い立場の人間には意味が無い、ということにもなりかねない。
 新法がどの様な法案になるか、なお注意すべきだろう。

 それにしても、上流社会に生きる者とは、下流社会に生きる者の気持ちを理解できないものなのだね。「2年間は理由なしに解雇できる」と言われて不安にならない若者がいるわけがない。例えどの様に説得されても、だ。「解雇」という言葉が、どれだけ若者にとって深刻な意味を持つのかを分からないのだね。
 そんな事思ってたら、今日の仕事帰り、電車の吊り広告を見てびっくりした。文芸春秋の新刊号に、竹中平蔵へのインタビュー記事が載っている。タイトルが『日本人よ!「格差」を怖れるな!』…はあ?上流社会にいる者が、「格差」を怖れるな…はーあんたらはそう言えるわな。下流社会に生きているわけではないもんな。
 とは言え、読まずに批判はできないので、駅前の本屋でサラサラッと読んだら、タイトルはちょっと過激につけすぎなだけで、内容はそんなにえばりんぼわけではない。というか、竹中平蔵がそう言ったわけではない。
 でも竹中平蔵は、ほんと政治家になっちゃったなあ。で、そのくせ、時には学者に戻って他人事の様な話し方をする。結局、下流社会に生きる人たちの生活の事など、本当には分かってないのだろうね。

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