新聞、小説、マンガの感想その他もろもろ雑記

アクセスカウンタ

zoom RSS 『アンフェア』な『推理小説』と言えば…

<<   作成日時 : 2006/03/16 00:02   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 本の感想についての次の記事を推理小説にしようとしたのは、テレビでドラマ『アンフェア』を観ていたことによる。テレビを観ながら、そういえば、『アンフェア』と言えば、何と言っても『アクロイド殺し』よなー、と思ったのだ。というわけで、アガサ=クリスティー著『アクロイド殺し』(ハヤカワ文庫)を読み直してみることにする。
 『アクロイド殺し』は名探偵ポワロシリーズの初期の作品だが、そのあまりにも奇抜なトリックによって、1926年刊行当時に、その読者によって、このトリックはフェアか、アンフェアかという論争が起きたのだ。この作品を読み終えれば、そのトリックの見事さにただ驚愕するか、そのトリックの卑怯さにめちゃくちゃ怒るか、そのどちらか二者択一である。いわずと知れた名著だが、ポワロなんてあまりに古典すぎて、最近の推理小説愛好家は読んでないかもしれない。もし、読んでないなら、推理小説愛好家の名が泣く。是非、読んで欲しい。

 舞台はイギリス、キングズ=アボット村。キングズ=パドック荘の未亡人であるファラーズ夫人が自殺した。なぜ自殺したのか、あちこちでささやかれるこの村で殺人事件が起きる。ファラーズ夫人との仲も噂されていた、地主でファンリー=パーク荘の主人のロジャー=アクロイドが殺されたのだ。ロジャー=アクロイドの周辺の人物はいずれもスネに傷持つ身。果たして誰が殺したのか。探偵を引退して、この村でカボチャを作っていたポワロが事件解決に立ち上がる。彼は言う、「ここにいらっしゃるみなさんは、一人残らず、何かを隠そうとしていらっしゃる」
 ポワロは一見、関係ないような事を調べながら、皆の隠し事を一つ一つ暴いていき、そして真実をつきとめる。最後のクライマックスは見事な盛り上げだ。そして、その問題のトリックが明かされるのである。

 このトリックはこの作品の後、(私は読んだことないが、)他の作品でも使われたとも聞く。だから知っている人もいるかもしれない。そんな人は残念ながら、なーんだと思ってしまうかもしれない。しかし、クリスティーの、そして翻訳者の田村隆一(ハヤカワ文庫版)の見事な文章によって、そうした人達も満足でjきるのではないかと思う。また、一度読んでトリックを知った人も、もう一度読み返してみることをオススメする。アガサ=クリスティーがいかに、このトリックを巧妙にするために、細心の注意をはらって書いているか、が良く分かるからだ。推理小説はたいていは一度読んでトリックを知ったものは二度と読まない。しかし、これはそういう意味では二度楽しいぞ、ぜひぜひ読んでほしい。

 ドラマ『アンフェア』は、原作『推理小説』は瀬崎までなんよなー。明らかにテンポ変わったから、本屋で確認してみたらやっぱりそうだった。番組内で瀬崎が言った。「クライマックスで犯人がウソをつかないこと、読んでいる読者でもちゃんと解けること」の二つの条件は、『アクロイド殺し』は満たしていると思うぞ。1ヶ所だけ怪しいとこもあるけど。論理的に考えれば、犯人は分かるはず。TV版アンフェアの犯人は、安藤と推理しているんだけどどうかなー。
 次はどうしよう。新刊にはあまり食指をそそられるものはない。塩野七生の地中海三部作の二作目『ロードス島攻防記』にしようかなあ。

 最近ハヤカワのクリスティー作品は新しくなった。訳者も変わってるのでご注意を、といっても新しい方は読んでないだけでいいのかもしれない。僕が感想を書くために読み直したのは古い田村隆一訳の方だ。カバーも昔の方がいい気がする、もっとも僕の愛着の問題だけなのかもしれないが。下のアマゾンタグは、田村隆一訳の方だ。


アクロイド殺し
アクロイド殺し (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-45)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『アンフェア』な『推理小説』と言えば… 新聞、小説、マンガの感想その他もろもろ雑記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる